脳神経外科

高島平中央総合病院の脳神経外科では4人の脳外科専門医による最先端で高度な集学的治療を実践しております。無剃毛や最小限の手術創による低侵襲な治療を重要なテーマとして、患者様第一をポリシーと考えております。

まず脳腫瘍については、高度研究教育機関で長年神経膠腫の研究と臨床を続けてきた経験と世界で発表される最新エビデンスを組み合わせた集学的診療を行っております。具体的な対象疾患としては下垂体腫瘍や髄膜腫、聴神経腫瘍などの良性腫瘍から、神経膠腫や中枢神経原発悪性リンパ腫、転移性脳腫瘍を含む悪性腫瘍、および頭蓋底部腫瘍や松果体腫瘍などの高難度脳腫瘍にまで及びます。手術は基本的に顕微鏡を使用しておりますが、下垂体腫瘍や一部の頭蓋底部腫瘍に対しては、神経内視鏡を使用して鼻腔内からアプローチすることで、当科のテーマである低侵襲な治療を実践しております。詳細に関しましては疾患説明の項目にて後述致します。

また脳血管障害については脳動脈瘤、内頚動脈狭窄症//閉塞症が対象疾患となります。当院では脳血管内治療と開頭術の選択が可能であります。近年は脳動脈瘤に対してはコイル術・クリッピング術両治療の選択が可能と閉塞症、モヤモヤ病、急性期主幹動脈閉塞症、頭蓋内動脈解離なっております。当院では脳血管内治療専門医3名を擁しており、高度な血管内治療も選択可能です。患者様に最善な治療方法をオーダーメイドに提案させて頂いております。他疾患について述べますと、内頚動脈狭窄症では、頸動脈ステント留置術(CAS)と頸動脈内膜剥離術(CEA)が治療方法として挙げられますが、狭窄部の解剖学的構造や患者様の状態に応じて最善な治療法を提示致します。モヤモヤ病や頭蓋内動脈閉塞症に対しては、浅側頭動脈-中大脳動脈吻合術(STA-MCA bypass)術による再発予防治療も積極的に行っております。昨今は血管内治療デバイスの発達により急性期主幹動脈閉塞症に対する経皮的血栓回収術が飛躍的に進歩しており、全国的に標準化されつつあります。発症から治療完了までの時間が最大の予後因子であり、当院では独自に作成した専用プロトコール(後述)を敷くことで、来院から治療開始までの時間を大幅に短縮することに成功しており、患者様の予後改善に寄与していると考えております。 くも膜下出血・脳出血・脳梗塞などの脳卒中の急性期治療については、SCU(stroke care unit) における管理が患者さんの予後を大きく改善させることが世界的に報告されております。当院では急性期脳卒中の患者様にはSCUにご入室頂き、専門の看護師、リハビリ師、栄養士など多職種による脳卒中チーム治療やリハビリは勿論、呼吸・循環・栄養・口腔ケアなど集学的に全身管理を実施しております。

こんな症状ありませんか?

  • 頭痛 headache
    くも膜下出血・脳出血・頭蓋内動脈解離・脳腫瘍 などが疑われます。
  • めまい vertigo
    小脳梗塞・脳腫瘍(特に聴神経腫瘍)の除外が必要です。
  • 急な脱力・片側にかたむくふらつき weakness
    脳梗塞・脳出血・脳腫瘍・慢性硬膜下血腫が疑われます。
  • しゃべりにくさ・言葉がでない dysarithria,apashia
    脳梗塞・脳出血・てんかんなどが疑われます。
  • 急な腕や足全体のしびれ・異常感覚 numbness
    → 脳梗塞の除外が必要です。
  • ざぁーざぁーという耳鳴り tinnitus
    硬膜動静脈瘻の除外が必要です。
  • 物がふたつにみえる:複視 propria
    眼球運動神経(動眼神経・滑車神経・外転神経)近傍の動脈瘤・脳腫瘍が疑われます。
  • 両目に及ぶ視野障害 visual disturbance
    下垂体腫瘍・側頭葉-頭頂葉-後頭葉の位置する脳腫瘍が疑われます。
  • 半年以内の認知症進行 progressive dementia
    → 慢性硬膜下血腫・正常圧水頭症の除外が必要です。
  • 顔面にぴくつき・強い顔面の痛み facial spasm/severe facial pain
    顔面痙攣・三叉神経痛の除外が必要です。

休診代診

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  • 01/16(土) 午前 福島 崇夫 休診

担当医表

夜間・休日診療のご案内

2021年1月4日からの外来担当医表(PDF版のダウンロード)

[受付]外来受付1

女性医師

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午前

担当医

予約優先
受付12:00まで

石原 隆太郎

予約優先
受付12:00まで

須長 正貴

福島 崇夫

予約優先
受付12:00まで

永井 健太

高田 能行

予約優先
受付12:00まで

谷地 一成

予約優先
受付12:00まで

荒井 信彦

福島 崇夫

1月16日 休診

予約優先

午後

三浦 直久

診療14:30~

谷地 一成

予約優先

須長 正貴

永井 健太

石原 隆太郎

予約優先

髙田 能行

予約優先

担当医

夜間

対象とする主な病気・症状

  • 脳血管障害:脳梗塞、脳出血、くも膜下出血、内頚動脈狭窄症・閉塞症、頭蓋内動脈解離
  • 悪性脳腫瘍:悪性神経膠腫、転移性脳腫瘍、中枢神経原発悪性リンパ腫など
  • 良性脳腫瘍:髄膜腫、神経鞘腫、下垂体腫瘍、頭蓋底部腫瘍
  • 頭部外傷:慢性硬膜下血腫、頭蓋骨骨折、外傷性頭蓋内出血、脳挫傷
  • その他:顔面痙攣・三叉神経痛・水頭症

所属医師

院長 / 部長
福島 崇夫 (フクシマ タカオ)

脳神経外科

専門分野 脳腫瘍、脳神経外科一般
略歴 日本大学 平成7年卒
資格 日本頭痛学会指導医
日本脳神経外科学会脳神経外科専門医
日本頭痛学会頭痛専門医
日本脳卒中学会脳卒中専門医
日本内分泌代謝学会内分泌代謝科(脳神経外科)専門医
日本神経内視鏡学会技術認定医
日本がん治療認定医機構がん治療認定医
難病指定医
小児慢性特定疾病指定医
身体障害者福祉法第15条指定医(肢体不自由)
臨床研修指導医
ICD(インフェクション・コントロール・ドクター)
その他 がん診療に携わる医師に対する緩和ケア研修会修了
がんリハビリテーション研修修了
脳梗塞rt-PA適正使用講習会

医長
石原 隆太郎 (イシハラ リュウタロウ)

脳神経外科

専門分野 脳血管内治療、脳神経外科一般
略歴 日本大学 平成12年卒
資格 医学博士
日本脳神経外科学会脳神経外科専門医
日本脳神経血管内治療学会脳神経血管内治療専門医
日本神経内視鏡学会神経内視鏡認定医
小児慢性特定疾病指定医
身体障害者福祉法第15条指定医(肢体不自由)
難病指定医
臨床研修指導医

医長
谷地 一成 (ヤチ カズナリ)

脳神経外科

専門分野 脳神経外科一般
略歴 日本大学 平成16年卒
資格 日本脳神経外科学会脳神経外科専門医
日本頭痛学会認定頭痛専門医
日本がん治療認定医機構がん治療認定医
日本神経内視鏡学会認定医
小児慢性特定疾病指定医

荒井 信彦 (アライ ノブヒコ)

脳神経外科

専門分野 脳神経外科一般
略歴 慶應義塾大学 平成25年卒
資格 日本脳神経外科学会脳神経外科専門医
日本脳神経血管内治療学会脳血管内治療専門医
日本脳卒中学会脳卒中専門医
日本神経内視鏡学会技術認定医
ECFMG(米国医師免許)
ISLS(神経救急蘇生)コース認定ディレクター
難病指定医
小児慢性特定疾病指定医
身体障害者福祉法第15条指定医(肢体不自由)
その他 A型ボツリヌス療法講習機構「眼瞼痙攣・片側顔面痙攣[新式]講習・実技セミナー」修了

実施している検査・治療方法

脳梗塞

t-PA静注療法を常時行える体制を整備しています。これは脳内に発生した血の塊=血栓(図1)を注射と点滴で溶かし、血流を回復させる治療です。血流がなくなると脳細胞は死滅してしまうので、発症から4.5時間以内での対応が必須となっています。

しかし発症から4.5時間なので、誰の目も届いていない時に発症した場合、発見された時にはすでに数時間経ってしまっているということが往々にしてあります。そしてまた、救急車を呼ぶべきか否かを迷っている時間や、救急車で搬送されている時間、病院に到着してから診断が出るまでの時間、とあっという間に時間が過ぎていきます。まさに時間との勝負です。

4.5時間が過ぎている場合やt-PAが無効であった場合、閉塞部を再開通させる。ための次の手段として血管内手術(図2)があります。当院では2014年3月に認可の下りた最先端血管内手術器具である、トレボ(図3:Trevo ProVueRetriever)を有しており、従来の器具よりも血栓の回収率に優れ、早期の流血再開が望めるとされています。

血管造影室での血管内手術
図2 血管造影室での血管内手術
血管内に発生した血栓
図1 血管内に発生した血栓のイメージ
ステント
図3 ステント(金属の網目状の筒)が血栓内で広がることで、血栓そのものを絡みとる。その血栓をステントごと引き抜くことで血流が再開。

脳腫瘍・下垂体腫瘍

ハイビジョン対応の内視鏡とその固定具(EndoArm:エンドアーム)を使った、体への負担が少ない低侵襲手術(図4)に積極的に取り組んでいます。神経内視鏡の特徴は、傷口の大きい開頭術とは違い、①傷を最小限の大きさで留めることができること、②視野を広く保てること、③深いところにある腫瘍でも近づいて観察できること、などが挙げられます。鼻腔から内視鏡を用いて下垂体腫瘍を摘出するもので、外見上も手術の傷跡は見えません。また入院期間も1週間程度で済むという、非常に体への負担が少ない手術です。

内視鏡を使用した脳腫瘍摘出術
図4 内視鏡を使用した脳腫瘍摘出術

未破裂動脈瘤

脳の血管の壁にコブ(瘤)ができたものです。このコブの血管の壁が薄くなったところは血流や血圧で破裂する危険性があります。動脈瘤は薬を用いた内科的治療では破裂を防ぐ事はできないため、物理的に動脈瘤内への血流を遮断する必要があります。

現在のところ、治療法は大きく分けて2つあり、ひとつは開頭手術を行い、動動脈瘤脈瘤の根元にクリップという特殊な洗濯ばさみのようなもので閉じてしまう方法(図5:クリッピング術)と、もうひとつは開頭しない血管内治療で、動脈瘤内にコイルを詰めて動脈瘤を閉塞する方法(図6・7:コイル塞栓術)です。どちらの治療を選択するかは、脳動脈瘤の大きさや場所、年齢などの条件によって異なります。

クリッピング術の模式図
図5 クリッピング術の模式図
未破裂動脈瘤
図6 未破裂動脈瘤(左)にコイルを詰めて血流がなっくなった(右)
コイル塞栓術
図7 コイル塞栓術では動脈瘤にプラチナ製のコイルを詰める

くも膜下出血

前述の動脈瘤が破裂した状態です。突然今までに経験したこともないような激しい頭痛や嘔吐が起こります。発症しやすい年齢は50~60歳代で、女性のほうが男性より2倍多いと言われています。発症原因は、喫煙、多量飲酒、高血圧、高コレステロールなどが挙げられます。治療法は動脈瘤と同じく、クリッピング術・コイル塞栓術が多く行われます。

手術実績〈令和1年度〉

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手術名 件数
脳腫瘍 頭蓋内腫瘍摘出術 18
内視鏡下経鼻的下垂体腫瘍摘出術 8
脳血管疾患 頭蓋内血腫除去術 17
脳動脈瘤頸部クリッピング 4
内視鏡下脳内血腫除去術 9
脳動静脈奇形摘出術 0
脳血管内手術 脳血管内手術(コイル塞栓術) 26
経皮的脳血栓回収術 28
経皮的頸動脈ステント留置術 14
経皮的脳血管形成術 10
外傷 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術 29
その他 水頭症手術(シャント手術) 16
頭蓋骨形成手術 13
穿頭脳室ドレナージ術 13
減圧開頭術 1
206

そのほかの活動

当科は、一般社団法人 Japan Neurosurgical Database(JND)が実施する データベース事業に参加しています。(詳細はこちら)

診療科・専門外来

〒175-0082 東京都板橋区高島平1-73-1
電話番号
03-3936-7451(代表)
FAX番号
03-3937-7314

病院までのルート検索

都営三田線西台駅下車徒歩5分